■ スマホ水没の影響とは?
それではスマホが水没した際に、生じる可能性がある問題をいくつかあげていきます。
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基板ショート:電源が入った状態で水が入ると、電子基板がショートして即死することがあります。
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バッテリー異常:膨張や発熱の原因になり、場合によっては発火の危険も。
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液晶の異常:画面の滲み、表示不良、タッチ操作不能になることも。
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腐食の進行:乾いた後も基板が徐々に腐食し、数日~数週間後に故障が出るケースもあります。
防水対応スマホ(IP67/68等)であっても、年数が経って防水パッキンが劣化していたり、高温や石鹸成分を含む水(お風呂、海水など)では防水性能が発揮されないこともあります。
■ スマホが水没したらすぐにやるべき応急処置
1. 電源を切る(入っていればすぐオフ)
水没後に最もやってはいけないのは、電源が入ったまま使い続けることです。内部に水分が入り込んでいる状態で通電すると、ショートを起こして基板が壊れる可能性があります。画面が点いていてもすぐに電源を切りましょう。すでに電源が落ちている場合でも、絶対に再起動しないことが大切です。
2. カバー・ケース・アクセサリを外す
スマホケースや保護フィルム、イヤホン、ストラップなど、外せるものはすべて外してください。水分が内部に閉じ込められるのを防ぎ、乾燥しやすい状態にします。また、SIMカードやSDカードも取り出して乾燥させましょう。カード類はデータ保存されている場合が多く、無事である可能性が高いです。
3. 表面の水分を拭き取る
やわらかい布やティッシュでスマホ全体を優しく拭いて、表面の水分をできるだけ取り除きましょう。特に充電口やイヤホンジャック、スピーカーなどの開口部は、水分がたまりやすいので丁寧に処理してください。細かい部分には綿棒が便利です。
4. 振らない・吸わない
水分を出そうとしてスマホを激しく振る人がいますが、これは逆効果です。かえって水分が内部の奥深くへ移動してしまい、ダメージを広げる原因になります。また、口で吸い出そうとするのも衛生的でなく、内部部品を傷める可能性があるのでやめましょう。
5. 乾燥させる(自然乾燥が基本)
タオルなどの上にスマホを置き、風通しのよい場所で自然乾燥させます。できれば本体を立てて置くか、少し傾けて内部の水が出やすい体勢にするのがおすすめです。完全に乾燥するまでには最低24〜48時間程度はかかります。
なお、よく言われる「お米の中に入れる」という方法は、確かにある程度の吸湿効果はありますが、米粒や粉が端末内部に入り込むリスクがあるため、近年ではあまり推奨されていません。
■ 絶対にやってはいけないNG行動
以下の行動は、水没したスマホをさらに悪化させる危険があるため、避けましょう。
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電源を入れる/再起動する
→ ショートの原因になります。 -
充電ケーブルを差す
→ 通電により内部破損のリスクが急上昇します。 -
ドライヤーで乾かす
→ 高温によりバッテリーや液晶がダメージを受けたり、内部の水分が奥に押し込まれたりします。 -
放置して様子を見るだけ
→ 一時的に動作しても、内部の腐食が進行して後から故障することがよくあります。
■ 状況によっては修理業者へ
自分で乾燥させて電源を入れてみても、動作が不安定だったり異常がある場合は、すぐに専門の修理業者に相談しましょう。
また、スマホが水没した原因の液体が海水やジュース、アルコールなどの場合は、不純物が多く基板への影響も大きいため、内部洗浄が必要です。
スマホの水没修理は、対応が早ければ早いほど効果的なので、復旧の可能性は高まります。
■ まとめ
スマホが水没したときは、とにかく電源を切って、しっかり乾燥させることが最優先です。
そして、あわてて電源を入れたり、誤った方法で乾燥させないよう注意しましょう。
更には、状況に応じて専門業者の力を借りたり、万が一に備えて日頃からバックアップを取っておく事もすごく大切です。